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大麻取締りは魔女狩り文化の遺産 (中部大学 武田邦彦)

大麻取締りは魔女狩り文化の遺産 (中部大学 武田邦彦)

武田邦彦教授の音声メッセージより。


最近、脱法ハーブの事件が多い。

かつて、麻薬を合成することができず、「ケシ」などの植物から抽出したり、その植物そのものを煙にして吸ったりしていた。ケシ、大麻などがそうで、ケシ、大麻は痲薬ではなく植物で、科学が発達していなかったので、仕方なく痲薬のように扱っていた。

かなり前から「ケシ」の方は植物のケシを規制せずに、アヘン、コカイン、ヘロインなどの薬物を規制していた。古いアヘンは混合物だが、ヘロインはアヘンから採れる単一の薬物(モルヒネという痛み止めの薬)であり、コカインもコカから採れる単一の化合物である。だんだん規制は科学的合理性を持ったものに変わっていく。

お酒の場合もそうで、お酒も痲薬の一種、規制されていない痲薬、あるいは20歳以下は禁止されている痲薬と言っても良い。
だが、昔は日本酒、ビールなどということで規制されていたが、今では、「ノンアルコールビール」は1%以下のアルコールしか含まれていないので酒税法の対象でもなく、また未成年が飲んで咎められることはない。

「ノンアルコールビールを飲んだら酒気帯び運転で逮捕された」というのは笑い話になる。
ところが、大麻は植物なのに、「大麻取締法」で痲薬と同様に規制されている。だから、大麻のなかの麻薬成分はテトラヒドロカンナビノールだとちゃんと判っているのに、それを含まない産業用大麻を育てていても、警察は逮捕する。

これは笑い話であり、アルコールの入っていないビールという名前のものを飲んだら未成年でも逮捕されるということはないのに、大麻の場合にはそれがまだある。日本の科学の後進性、魔女狩り文化が残っていて、「大麻」という「植物」を育てただけで逮捕されるという悲惨な例が後を絶たない。
私はこのような「非科学的」なことをしていると犯罪を呼ぶと警告をしてきたが、それが「脱法ハーブ」事件で多くの犠牲者を出すことになった。

それでもまだマスコミは非科学性を発揮して、毎日のように報じている。本当の原因を明らかにしないと犠牲者は増えるばかりである。

アヘン、ヘロイン、コカイン、大麻、覚せい剤・・・などで規制するのではなく、「向精神作用薬物」などで社会で禁止すべき「薬物」を規制しなければならない。
科学でなんでも合成できる時代に昔の状態を引きずっていれば、犯罪は止められない。「大麻」は植物であって痲薬ではなく、「覚せい剤」は「覚醒する」から痲薬なのではなく、そのもたらす精神作用を社会が許さないのだ。

大麻を規制しているので、本来、規制すべき大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノールは扱って良いことになり、それをハーブにつければ「脱法ハーブ」になる。
法律的に「脱法」した状態のハーブであり、立派な痲薬だが、アホな法律のために販売された。

なぜ「大麻」を規制して、テトラヒドロカンナビノールを規制しないのかというと、第一に厚労省、警察署、専門家が「化合物がわからない人たち」であること、第二に「逮捕する利権が大きい」ということだ。また新聞やテレビは記事にできるので良い。

「大学生が下宿の押し入れで大麻を育てていて、逮捕された」となると、大騒ぎになり、大学は「学生を厳罰に処し、綱紀を粛清する」と学長が発表する。
しかし、その多くが「テトラヒドロカンナビノールを含まない大麻」であり、未成年がノンアルコールビールを飲んだから退学させるという類の「頭が回らない学長」である。
悪法も法だから処分するのは仕方がないが、同時に「本来、麻薬でもないものを規制する­と学生が間違って犯罪の道に入るので、合理的な規制を求める」という声明ぐらいは出さなければならないだろう。

「脱法ハーブ」を「違法ドラッグ」と言い換えて批判を逃れるなど児戯に類することで、この際、「向精神作用をもつ薬剤で社会が認めないもの」の一覧表をつくり、「麻薬取締法」で規制しないと、今はこのような科学的合理性をもった規制法も存在しない状態だ。

現在の日本社会は合理的でないものでも、それを言うとバッシングされることがあり、時には社会から葬り去られるといった酷いこともある。
特にマスコミなどは、バッシングされないか、不当に貶められないかとビクビクしているので、このような麻薬の問題を正面から取り上げる「勇気」すら無い。テレビで取り上げるように要請しても「そんな番組を組んだら、痲薬を容認しているように思われる」ということで躊躇されてしまう。だからいつまでも大麻や痲薬の問題は議論されない。

その躊躇こそが犠牲者を出している理由なのだが。

平成26年12月19日 武田邦彦 http://takedanet.com/




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