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「家族」の定義が変われば人々の生活の不安が無くなり国家財政も改善する

「家族」の定義が変われば人々の生活の不安が無くなり国家財政も改善する

マンション

私は現代社会が行き詰っている大きな原因が核家族にあり、大家族が復活することによって多くの社会問題が解決すると考えています。
日本で大家族の崩壊が加速した理由は、農業では暮らせない社会になったことです。
最初は産業がほとんど農業しかなかった地方圏から都市圏への出稼ぎという形で核家族化は始まりました。さらにそのような農村部で生まれた若者たちが専門学校や大学への入学、就職のために大都市へ移住していくという形で核家族化は進行していきました。

核家族社会では、病気になって働くことが出来なくなるということが深刻な事態となります。
例えば夫婦と子供だけの世帯で言うと、夫が病気になれば妻が働いて家事も育児もしなければならなくなる。妻が病気になれば夫が家事や育児をしながら仕事もしなければならなくなる。
こういう家庭ならまだマシで、今は単身世帯が実に多い。単身の場合には、自分が病気になれば孤独死ということにもつながってしまうのです。

日本の昔の家族では、もしお母さんの体調が悪くても、おばあちゃん、おじいちゃんなどが子供の世話をしてくれたので、有料の託児所は必要ありませんでした。
おばあちゃん、おじいちゃんが働けなくなっても、お母さんとお父さんがその生活の面倒を見ていたので、老人ホームは必要ありませんでした。
夫婦の兄弟姉妹が同居しているというケースもありました。
さらに、その頃は近所付き合いも密だったので、困った時には地域の人たちが助けてくれる相互扶助がありました。

現代の日本人にはそれが無くなったので、昔と比べて国家の福祉制度への依存度が高くなりました。今は身寄りのない健康な高齢者が、生活保護を受けながら病気を装って一般の病院で入院生活を送り続けているというケースがかなりあります。病院側もそのほうが経営が安定するので受け入れているのです。
医療・福祉制度の破綻が懸念されているのは、このような社会構造の変化による弊害で起きています。

結論として言えることは、大家族が復活するような社会になれば、生活の不安、子育ての不安、老後の不安がなくなり、少子化が止まり、景気が良くなり、国家財政も改善するのです。

ここで、「家族」とは何か?ということについて考えてみたいと思います。
国語辞典によると、「婚姻によって成立した夫婦を中核にしてその近親の血縁者が住居と家計をともにし,人格的結合と感情的融合のもとに生活している小集団」とあります。
一般的には、血の繋がりがあっても住居を共にしていない親戚は家族とは言わないことが多い。逆に血が繋がっていなくとも夫婦や同居している嫁姑は互いに家族であるし、養子縁組をすればその人も家族である。
つまり、家族の定義には、人と人との精神的な強い結合が生まれるためには住居と家計を共にすることが基本で、血縁があると尚良いという前提があるようです。

このような考え方から、ユートピアを目指す活動として、木の花ファミリーのように複数の家族が住居と家計を共にしながら協力し合って生活する試みが起きています。
しかし、もともと他人だった人々が人工的に作った大家族は、自然発生した本来の大家族よりも不自由さやストレスを感じることが多く、様々な問題が発生しがちになります。
価値観が多様化している現代人が一つ屋根の下で大人数で生活するためには、ある程度のプライベートスペースを確保することが出来る広い家も必要です。

今、政府が「日本を取り戻す」政策の中で農業の振興を言っていますが、国の政策で昔のような農村が復活して昔のような大家族社会が復活するには、かなりの歳月を要するでしょう。
それを待っていても仕方がないので、人々の意識の中で家族の定義を変えることも必要なのではないかと私は考えます。

復興

日本人は、災害などの緊急事態に直面すると、今まで一度も会ったことが無かった他人同士でも強い共同体意識を発揮する民族です。そのことは、東日本大震災の時に世界的な話題になりました。
平時における家族の定義が住居と家計を共にすることならば、それら物理的な定義が崩壊する危機に直面した時には日本人は遺伝子に刻まれた共同体マインドを発動させることを証明したケースと言っても良いのではないでしょうか。

血縁がなくても、また同居していなくても、日常的に家族と言えるだけの強い絆を日本の社会に生みだす方法がないものかと思います。新しい定義の大家族をイメージする必要があります。
この実験は、ある程度主義・信条の合った仲間同士で行う必要があると思います。
また、一部のエコビレッジ活動にあるように依存し合う関係になってしまうとすぐに崩壊しますから、精神的に自立した者同士で始める必要があるでしょう。

(やしろたかひろ)



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