自民党の憲法草案から基本的人権が…!【三宅洋平】
自民党の憲法草案から基本的人権が…!【三宅洋平】
驚きました!
ツイッターを見ていると、同じ内容のコメントが大量に出てきます。
自民党憲法草案は、基本的人権をまるっと削除してある。…
2016年6月26日 10:20
あなたは自民党改憲草案が憲法第97条をまるっと削除しているのを知っていますか?
ググッてね。#今回ばかりは野党に投票#3分の2を取らせない
2016年7月2日 21:00
このように噂されていることが事実だとしたら、これは大問題です!
憲法を改正するためには、国民投票に掛ける必要があります。
はたして自民党は、基本的人権を削除した憲法草案に国民の過半数が賛成票を投じるとでも思っているのでしょうか!?
この情報源が何処なのかを知るために、ツイッターをさらに追ってみました。
「自民党改憲草案」 個人の尊厳、まるっと削除。基本的人権もまるっと削除。 「今回ばかりはヤバいらしい!」SEALDsにコールして欲しい! / #三宅洋平 キャス
2016年6月18日 21:18
「78議席を自民、公明、おおさか維新、元気、こころに取られたら、日本の法律(憲法)変えられちゃうよ。個人の尊厳、平和主義、基本的人権、国民主権をながしろにするって言ってるんだぜアイツら!自民党改憲案をボツにしよう!」東京・三宅洋平候補
2016年7月5日 06:18
自民公明の議席が3分の2以上になると憲法改正されて基本的人権なくなる。これ凄くヤバイって事。東京では三宅洋平さんがそれを訴えてる。福岡のみんなも、どの候補者が適切かちゃんと判断して、是非選挙に行って欲しい。#今回だけはやべえらしい #今回だけは野党に投票 #生活の党と山本太郎
2016年7月5日 21:18
「三宅洋平」「山本太郎」というキーワードが出てきます。どうやら、彼らが言っているようです。
そこで、三宅洋平氏の演説内容から当たってみました。
すると、ありました。
『最近、Facebookとかでシェアされてる画像(動画)があるでしょ。今の政権取ってる人たちの会議で、はっきり言ってますよね。
安倍さんのブレーンの人たちが、 平和主義、国民主権、基本的人権。…こんなものがあるからいけないんですよって。それが彼らの強い思いかもしれないけど…』
三宅洋平氏が、大変な動画を発見してしまったようです。
そこで私は三宅洋平氏の某サポーターの方に、本件について尋ねてみました。そうしたら即答で教えてくれました。
彼が見た動画はこれらしいのです。
平成24年5月10日に開催された「創世日本東京研修会」の動画です。
この人は、長勢甚遠という人。自民党の元国会議員議員で、すでに政界からは去っている人です。
『△※□×の憲法草案というものが発表されました。私は正直いって不満なんです。一番最初にどう言っているかというと、△※□×はですね、国民主権、基本的人権、平和主義、これは堅持するって言ってるんですよ。この三つを無くさなければですね、ほんとの自主憲法にならないんですよ。』
たしかにこれは問題発言です。
ところで、彼は誰が作った憲法草案を批判しているのでしょうか?
△※□×の部分が聞き取りにくくてよくわかりません。そしてこの動画は適当に切り貼りされていて、発言内容の全体がわかりません。
別のある人から、発言内容の全体がわかる動画を教えてもらいました。
こっちを聞いたら、正確にはこのように言っていたことがわかりました。
『自民党の憲法草案というものが発表されました。私は正直いって不満なんです。自民党も戦後レジームの定着に大きな役割を果たしてきたんだということを、自ら言ってるようなもんだと思ってます。一番最初にどう言っているかというと、自民党はですね、国民主権、基本的人権、平和主義、これは堅持するって言ってるんですよ。この三つを無くさなければですね、ほんとの自主憲法にならないんですよ。』
なんと!彼は自民党が作った憲法草案を批判し、自民党自体までも批判しているではないですか。
彼は何党の人なんでしょうか?
つまりこのスピーチは、単なる彼の個人的なスタンドプレーだったのです。
しかしながら、それで安心するわけにもいきません。
彼の発言に拍手をしている人も会場の中にはいたみたいですし、この研修会には安倍首相も出席していたということなので、もしかしたら安倍内閣が長勢甚遠氏の意見を聞き入れて、その後に自民党の憲法草案から基本的人権などを削除してしまった可能性もある!
念のため調べてみました。
……でも安心してください。
それから4年が経過した現在、――国民主権も、基本的人権も、平和主義も削除されていません!
なぜ三宅洋平氏は、長勢氏の個人的発言が現政府の強い思いであるかのように解釈したのでしょうか?
やはり問題は、この研修会で多数の自民党の人たちが憲法に対する自分の意見を述べた中で長勢氏の発言だけがクローズアップされていて、なおかつそれが巧みに切り貼りされて編集された最初の動画だろうと思います。肝心な部分がカットされ、イメージ誘導する字幕も入っていて、誤解を生むような工作動画になっています。
さらに、この長勢氏が自民党の中で安倍さんよりも強い権力を持つ人だというような話もネットには流されています。
また、この研修会の出席者でもう一人「尖閣を軍事利用しましょう」という問題発言とも受け取れるスピーチをした人がいて、それが批判されているケースもあります。しかし、話の流れからすると、すでに尖閣を軍事利用している中国を牽制する発言とも受け取れます。日本は防衛力を放棄していません。防衛が軍事であることは明らかなのです。
いずれにしてもこの研修会に集まっている人たちの共通意識は「戦後レジーム(=アメリカによる日本支配)からの脱却」という一点です。別々の人格を持った人間なのですから、その他の細かい部分の考え方までは同じではないと考えるのが常識です。
しかし、性格がとてもピュアな三宅洋平氏は、何者かからこの動画を見せられ、偏った解釈を吹き込まれて、まんまと印象操作されたのではないでしょうか。
また、三宅洋平氏の主張の中には、現行憲法にある「個人の尊厳」が自民党の憲法草案には無くなっているとあります。
『憲法が改正されたら、失われるんだよ。
13条、24条、なんて書いてある?
個人の尊厳。
だけど自民党の改憲草案読んだら、無いんだよ!
消えてんだ!
個人の尊厳が消えてる!』
――三宅洋平
この発言はおかしいですね。
改正草案の第24条には「個人の尊厳」の文言がちゃんと入っています。
さらに、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義という三大原理は削除されていないので、この三大原則の中にも個人の尊厳は言い含められているのではないでょうか。
三宅洋平氏は、ほんとうに自民党の草案を読んでいるのでしょうか?
憲法に関して、彼はあちらこちらで勉強不足の面が露呈してしまっていますね。
でも、彼に悪気は無いと思います。
前記の編集された動画を何者かに最初に見させられたことによって、彼は気が動転してしまい、いろいろな事を冷静に判断出来なくなくなってしまったのではないかと私は推理しています。
ただし、第13条のほうでは、現行憲法で「すべて国民は、個人として尊重される。」とある文言が、改正草案では「すべて国民は、人として尊重される。」に変わっています。
つまり自民党の草案は、「個人としての尊厳」と「人としての尊厳」の二本立てなのですね。
この部分は各自の解釈によって受け取り方が変わるでしょう。
3年B組金八先生の主題歌に『人として』というのがありましたが、それがもし『個人として』だったら、あの歌はどのようにニュアンスが変わっていたのだろうか、などと私は考えます。
このへんについては、いずれ国会の中で時間を掛けてじっくりと審議されるべきところだろうと思います。
いずれにしても、このような理由で、ただ頭から「改憲反対」と言うのは如何なものでしょうか。
自民党草案の作成を指揮した谷垣氏は、先日行われたテレビ討論の中で、これは叩き台にすぎないと発言しています。
また、これから"日本のこころ"もオリジナルの憲法草案を出すと言っていますし、民進党、社民党、共産党の野党連合も憲法草案を出し合って話し合えばよろしいのではないでしょうか。
最終的に決めるのは国民投票ですから。
さーて、いったいこの画像は何でしょうか?
まるで自民党が作成したアジェンダみたいに見える画像ですが、こんなものまで出てくる政治の世界は、ほんとうに汚いと思います。
さらに、こんなえげつない文章をブログなどで拡散している人も。
緊急事態条項とは?
1:国会を廃止して、内閣独裁に変える憲法改正です。
2:その日以降、永代内閣かつ永世議員となり、
3:選挙が永久になくなります。
4:すべての国民が総理の命令に従い、従わない国民は逮捕。
5:若者に限らず60代70代女性・幼児にも兵務を強制できる。
6:政府が1億2千万人を殺しても何ら合法化されるのが、
緊急事態条項です。
もちろん、自民党草案の第98条(緊急事態条項)にはこんなことは書いてありません。私がちゃんと確認しました。
でも、こんなものを読んで信じてしまう大人なんているでしょうか? ふつう、常識で考えたらわかります。論外ですよね。
ん・・・?
・・・はい。彼はとてもピュアな人です。
自民党の憲法草案はネットで公開されています。
http://constitution.jimin.jp/draft/
今、起きていることは、いわゆるサイバーテロです。
サイバーテロとは、
クラッカーが行うコンピュータウイルスの大量発信や大規模なクラッキング行為などを指すが、特に何等かの集団によって社会的・政治的理由に基づき発生すると考えられている。
中国人民解放軍の海南島基地の陸水信号部隊が、米国や日本の省庁などへ不正にアクセスしていることが判明している。
韓国では、2008年4月に米国産牛肉の輸入緩和が合意されたことを機に、牛海綿状脳症 (BSE) に対する不安から根拠のない噂(BSE怪談)がインターネット上で広がり、不満が李明博政権に向けて吐き出され、ついには大規模なデモに発展している。
― Wikipedia
日本で起きているのは、政治的な意図をもった人たち(おそらく海外から来ている勢力)が、世の中の変化に対する大衆の不安心理を利用して「憲法怪談」を仕立て上げてインターネットで広げているものです。
三宅洋平氏も、これに利用されてしまっているのではないかと思います。彼自身も被害者の一人であるということです。
こういう裏情報を知っている人物が民間シンクタンク代表の青山繁晴氏であり、今回の参議院選挙で自民党から立候補しましたが、さっそく某週刊誌に中傷記事を書かれて青山氏は刑事告訴を準備中です。
この時期はいろいろな工作が飛び交いますので、週刊誌やタブロイド新聞は読まないことが肝要です。
(やしろたかひろ)