弥栄-いやさかの会

風の時代に天照大神、伊邪那岐・伊邪那美をどう考えるか

「風の時代」は、まるで風のようにコミュニケーションが広がり、瞬く間に様々な情報が拡散されていきます。

このところ、というか以前からそうだったのですが……、
マスコミ報道を見ても、一般人のネットの書き込みを見ても、不安や敵意、嫌悪、対立の感情を煽るようなメッセージが多すぎます。
結局は同じ穴のムジナなのです。皆が二極対立の社会構造の中にうまく取り込まれています。

このような状況を見て、改めて私自身もメッセージの発信の仕方には気を付けなければいけないと思っています。
インターネット時代のコミュニケーション能力の重要性を感じます。

風の時代の最終目標地点とは……
自分が好きな事を考え、好きなように生きながら全体が和していくこと。
それぞれに違う個性が認められ、誰でもが風のように軽やかに自由奔放に生きられる世の中になるということです。
そのためには、今までの二極対立の構造が改められる必要があります。


一握りの権力者が社会全体を支配している。
……確かにそうです。しかし、人々の集合意識がそのような社会を容認してきたのです。
多くの人々がこう考えています。他人よりも優れていたい、他人よりも多くを得たい、他人に賞賛されたい、他人に勝利したい…。
そのような「他人軸」の集合意識が今の支配・被支配型の社会を実現させたのです。

しかし、深い意味で言えば、そのような他人軸体験も魂のひとつの目的でした。
私たちが肉体を与えられた目的は、人間関係を体験するためです。
元ひとつの存在が肉体をまとうことによって、分離体験をすることが出来、人間関係を通して分離から統合へ戻るプロセスを体験することが出来るのです。
そしてこれから、いよいよ統合へ向かうプロセスの段階へ入ります。

他人が認めなくとも、自分で自分の生き方を認める。
他人にどう思われても、自分が認めたこと、自分が好きなことをする。
そのようなオタクな生き方、「自分軸」の生き方を互いに認め合う集合意識が形成されることによって、今までとは全く違う世の中に移行していきます。

「ゾウの鼻は長い」というのは客観的なことがら(=現象)です。
「ゾウは可愛い」というのは概念であり、その人の自由な価値判断に委ねるべきことです。


未成熟な社会において、道徳や倫理についての教育をすることは必要でした。
しかし、道徳や倫理と呼ばれるものの多くは客観的なことがらではなく、その場所の文化や時代や個人の価値観の違いによって変わる概念的なことがらです。

概念的なものが客観視されてしまうと、こうしなければいけない、そんな生き方をしていてはいけない、守らない者は排除しなければならない……と、個を認めない意識にエスカレートし、それは権力者の道具になります。

例えば、特定の神仏の名前を組織の中心に据えて、概念的なことを人間の思考としてではなく神仏からの意思として全メンバーへ提示するような宗教やスピリチュアルがまだあるとすれば、それは風の時代への移行を阻止しようとする人間の思惑が働いています。


神様に対するイメージも個人の自由で良いと思います。

天照大神は男性神か女性神かという論争があります。
日本神話から読み解くと女性神のように思えますが、日ユ同祖論から読み解くと天照大神の由来は岩屋から復活したキリストのことです。
しかし、そもそも神様に男性・女性という明確な性別があるのでしょうか?　
男性的な働き、女性的な働きというような概念以上のものは神様には無いと思います。

さらに言えば男性的、女性的というように2つに分けてしまうことも短絡的であり、宇宙には無限の可能性があって何でもありの世界です。無限の作用、無限の可能性がお互いに相手を打ち消すことなくひとつに統合された世界が宇宙です。

伊邪那岐(イザナギ)と伊邪那美(イザナミ)は日本神話の中で男性・女性と明確に区別されているように見えます。
しかし、それは比喩的な表現であり、二極のものが交わってひとつになり、そこから新しいものが誕生するという宇宙法則を表現した話なのではないかと思います。
分離・対立から統合へ向かおうとする時代に、もともと一元的なものを二元論で論争するのは時代の逆行でしかないのです。

(やしろたかひろ)　※Twitterフォロワー募集中


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