弥栄-いやさかの会

農業立国スリランカが破綻! モンサントは善か悪か? 環境ジレンマに陥る人類

農業立国スリランカが破綻! モンサントは善か悪か? 環境ジレンマに陥る人類

稲

経済危機に直面し、首相が国の「破産」を宣言したスリランカ。強烈なインフレに民衆の暴動は激化し、ゴタバヤ・ラジャパクサ大統領は国外に脱出した。
混乱を招いた最大の要因は農業の崩壊だ。根本にあるのは、過剰なまでに環境に配慮した「良い」国家を目指したことにある。
ESG(環境・社会・企業統治)スコアを上げようと努力し、温暖化ガス排出ゼロを目標に掲げることは果たして正しいのか。
― キヤノングローバル戦略研究所 杉山 大志


スリランカといえば、セイロンティーが有名な農業立国です。

この国が破産した根本的な原因は、政府がESG(環境に配慮した事業に投資していくこと)を進めたことでした。
窒素酸化物による公害やCO2による温室効果を削減するために、化学肥料の使用を禁止して有機農法に転換した結果、農産物の収穫量が半分まで激減して農業が破滅。外貨収入を得ることが出来なくなってしまったのです。

先日、日本に食糧危機が来る可能性について書きましたが、それは肥料が無くなることで起きます。
現在、アメリカやヨーロッパなど西側諸国で肥料の価格が高騰しています。
ロシアをこれ以上を怒らせて、ロシア産の肥料や肥料を作るための天然ガスが入ってこない、あるいは価格が高騰した場合には、日本の農業も危機に陥ってしまうかもしれないのです。


陰謀論界隈で悪役の代表格とされているモンサント。
それは、世界の人口が増え続けることで利益を拡大してきた企業です。

縄文時代のように人口が少なければ、自然農法だけでも食糧は足ります。
しかし、今の世界人口を考えると、自然農法や有機農法だけでは十分な収穫量を確保することができません。
だから、化学肥料や農薬や遺伝子組み換え技術が必要になるという事実があります。

モンサントを必要としない社会にするにはどうしたら良いかについて考えてみます。
そうすると、今度は「人口削減」というこれまた悪役の代表格のような答えが出てきてしまうのです。

このジレンマは、人間の意識レベルが高いとか低いとかいう議論で解決することは出来ません。
何が善で何が悪なのかわからないというのが、今の世界の真実です。
すべての問題を解決するためには、やはりテクノロジーの更なる発展が必要になるでしょう。

都市部で屋上菜園などを行うことは緑化や子供の教育などの観点では意義があります。しかし、それで自分たちの食を賄うことは出来ません。
地方で一戸建に住んでいる人は自宅の庭先で菜園をしているケースが多いと思いますが、よほど広い庭先を持っていない限り、普通の庭先では自分が食べる分の米や野菜をすべて賄うことは難しいでしょう。

日本国内で、スーパーや八百屋で食糧を一切買わなくても完全に自給自足が出来ているという人はどれだけ居るでしょうか。

商業的に食糧を生産する農家の存在というのは重要です。
そういう農家の人たちに人類が生きていくために十分な量の収穫をしていただき、なおかつ安定収入を得ていただくためにどうしたら良いかということを考えることは大切です。

(やしろたかひろ) 


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