専業主婦を否定する欧米化社会 -杉田水脈さん
専業主婦を否定する欧米化社会 -杉田水脈さん
前衆議院議員で現在次世代の党の国対副委員長兼女性局長、杉田水脈(すぎたみお)さんのコラムに大変共感いたしましたので紹介いたします。
"働く女性の支援"よりも、男女が役割分担して支え合う社会へ
安倍総理は先の通常国会所信の中で、「女性が輝く社会を目指す」と力強く述べましたが、その内容は「待機児童ゼロ」「子育て支援員」など、今まで少子化対策としておこなってきたことを「女性施策」として焼き直したものばかりでした。
この法案も、「女性の職業生活における活躍」のみにスポットを当て、その対象を「自らの意志によって職業生活を営み、または営もうとしている女性」のみに限っています。
すべての女性が輝くためには、私たち日本人女性が女性らしく生活をするための選択肢を増やすことが必要不可欠です。国がやるべきことは、女性が自分の選択に自信と責任を持てる環境づくりです。
が、昨年この法案で政府がやろうとしたことは、女性の選択肢を狭めた上に、ライフスタイルを上から押し付ける、その理念とはまったく逆のものです。
現在、若い女性の間で「専業主婦」を希望する人が増加しています。民間の調査では、未婚女性の半数以上が、出産後は「専業主婦になりたい」と回答しています。とくに二十代の「専業主婦」希望は五八・五%と高く、若い世代ほど専業主婦になりたいと考える女性が多いとの結果が出ています。この現状に政府は目を向けようとしていません。
さらに、「自らの意志によって」職業生活を営む女性と法案には書かれていますが、実際に地元を回って若いお母さん方の声を聞くと、「本当は家で子育てに専念したい」「でも収入が少ないので働きに出なければいけない」といった声が多く聞かれます。まさに「自らの意思に反して」職業生活を営んでいる女性が多く存在することについての対応策が急がれます。これらの現状を無視して、女性の社会進出ばかりうながそうとする昨今の動きの背景を見ていきたいと思います。
昭和六十年からわが国においてその効力が発生した、「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」ですが、これは「その国の伝統文化を壊してでも男女平等にしましょう」という内容の条約です。
締結国は毎年この条約に基づき国連委員会から報告を求められています。現在の同委員会は、少子化・男女共同参画の部門において、法的な枠組みとして本条約を活用すること、および設定目標の達成に向けた進捗状況を定期的に評価するための監視制度を導入せよと勧告してきています。締結国はそれに対し、「自国の政治的、社会的、経済的および文化的活動に女性が男性と平等に参加することに対し、残っている障害を克服するための措置」を報告しなければなりません。これは昨年提出された法案の中で、自治体や企業に課している女性の採用比率や、女性管理職比率などの定量的目標を設定しなければならない、などとされていたことに一致します。まさに国連の委員会に勧告されたから、この法案をつくったとしか思えません。
日本は教育などの分野において、世界的にも高い水準で男女平等が実現されています。しかし、マスコミはこのことを取り上げず、女性の社会進出が遅れていることばかり騒ぎ立てます。実際に、「日本はまだまだ女性の登用が遅れている」「日本の職場は男尊女卑だ」と思い込んでいる日本女性も多いと思います。そういったことも、今回の法案が作成されたひとつの理由です。
本来、日本社会は、男女の役割分担をキチンとした上で、女性を大切にしてきた国です。世界で一番女性が輝いていた国でもあります。
以前、父に勧められて『武士の娘』という本を読みました。アメリカに渡ったヒロインは、日本女性がいかに地域社会や家庭内で力を持ち、男性とどのように役割分担をしているか一生懸命説明しますが、「日本女性はおとなしいだけでつまらない」「男性に従順。または虐げられている」と頭から決めつけている欧米人には理解できません。それでも彼女はあきらめません。それが真に強い日本女性なのです。
でも、戦後の日本はどうでしょう。
「日本は男尊女卑の国だ」「だから女性の社会進出が進まない」という諸外国の決めつけに抵抗することなく従い、「まだまだだ」と言われてどんどん迷走しています。
日本で女性が輝けなくなったのは、冷戦後、男女共同参画の名の下、「男の子らしさ」「女の子らしさ」を否定した教育を行い、ナンセンスな男女平等を目指してきたことに起因します。男女平等は絶対に実現しえない、反道徳の妄想です。女性にしか子供を産むことができないからです。
この当たり前のことに目を背けた政策を続けた結果、男性ばかりか当の女性まで、「女性にしか子供を産むことができないこと」を、ネガティブにとらえる社会になってしまいました。その結果、DVが蔓延し、離婚が増加、少子化や子供の貧困の原因となっています。
また、国の施策において「女性が」「女性が」と、やたら主語に「女性」を持ってくるようになって、どんどん女性が弱者として扱われるようになりました。本来、日本女性は芯が強いはずです。
今も日本を敵国条項の対象とし、白人至上主義を押し付けてくる国連に「はっきりとNO!」を言い、女子差別撤廃条約の破棄、男女共同参画基本法という悪法の廃止、男女共同参画担当大臣、内閣府男女共同参画局等の役職、部署を全廃し、日本人が日本人らしく、男女がお互いを尊重し合える社会を取り戻すことが、女性が輝く日本を取りも出す第一歩だと考えます。
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今出ている政策は欧米からの圧力・批判に対応してのものであることは間違いありません。色々な意味で、日本を取り戻すために国連が害になっています。
現代の日本人の思想も欧米化していますから、これは非常にデリケートな問題でもあります。男性の私が以前に杉田水脈さんと同じような意見を書いた時には、女性の方から批判コメントをいただいております。
重要なことは、女性が女性としての自分を輝かせるために、何をしたいかのか?ということではないかと思います。
その選択の一つとして、専業主婦があります。
伝統的な日本の社会では、外へ出て戦う役目が男性、戦っている男性を癒す役目が女性であったと思います。それを私は、男性性とは「戦士」であり、女性性とは「癒しのアーティスト」であると形容しました。
専業主婦として外で働く夫を支え、また子育てをして家庭を育むというきちんとした目的を持った妻であるならば、夫がそのことを尊重することによって妻の女性性が輝くことが出来ます。
良くないのは、自分に自信の無い女性が、何も目標を持てないがために、避難所として結婚を選ぶということです。このような無気力結婚では夫婦共倒れになってしまうのです。
そのようなことを無くすためには、杉田さんの言うように「女性が自分の選択に自信と責任を持てる環境づくり」も必要でしょう。
女性が仕事を持つ場合には、男性と張り合うのではなく、社会の中で女性にしか出来ない役割を考えられると良いと思います。
特に夫の仕事を妻が手伝う場合には、男女の役割分担を明確にすることによって良い夫婦関係になるでしょう。
女性が自己の女性性を殺して無理に戦士化する必要は無いと思います。いずれにしても、男女共に賢くならなければうまくいきません。常識にはまらない柔軟な思考が大切です。
私が以前に読んだ本の中に、生まれ変わりの研究についてまとめた「生き甲斐の創造」という本がありました。その中で導き出されていた結論として、「人は、人間関係を学ぶためにこの世に生まれてきた」と書かれていました。
ではその人間関係の目標とは何かというと、お互いに相手を輝かせる、ということではないかと私は思います。
これを男女関係で言うと、男性は女性の女性性を輝かせ、女性は男性の男性性を輝かせるということでしょう。相手の性の役割を尊重して助け合い、活かし合うことです。