地上の法則『三元法』とエゴの仕事
地上の法則『三元法』とエゴの仕事
仮に、私たちが生きている地上世界を「この世」と言い、肉体の無い世界を「あの世」と言うとすると、「この世」と「あの世」の違いとは何でしょうか。
この世は物質が中心の世界で三次元とも言いますが、縦・横・高さという三元法の認識から成り立っています。
私たちは、あの世では体験することが出来ない三元の世界を体験するために、あえて重たいボディーを纏って地球に生まれてきたのです。
ところが、今の多くの人々は二元法の認識に陥っているように思います。
二元法は、「良い・悪い」「優れている・劣っている」「利己・利他」というように何でも物事を二つに分けて考えてしまう思考です。第三の視点である「ニュートラル」が欠けているのです。
例えば、私たちの義務教育では、その社会独自の基準に照らし合わせて子供たちに優劣を付けます。もし基準から見て劣っている場合には、その子が基準に近づくことが出来る方法を検討していきます。
ここに欠けている第三の視点は、その子が持っている独自の才能を見出して、それを伸ばしてあげることです。
同様に、西洋医学が良いか代替医療が良いかという議論対立は二元法。第三の視点が、統合医療でしょう。
過去のことを後悔することよりも未来に希望を持ったほうが良いと言いますが、その思考は二元法。「今ここ」という第三の視点を大切にしないと過去も未来も変わりません。
常識人として周りや組織の考え方に迎合して生きるか、アウトローとして孤立して生きるか。前者は個性が無くモノマネだけで生きる人で、後者は破壊行為だけで生きる人なので、いずれも面白くありません。
第三の視点は、芸術家的に生きることでしょう。芸術家とは、自分にしか表現できないことを外に発信しようとするエネルギーを持った人で、そのプロセスでは孤立することもあるが、本質は理解し合うことを目標とする人です。
自分の幸福と他人の幸福を別々に考えるのは二元法。第三の視点は、自分と他人とが共に繁栄していく道を考えることです。
自分だけが得をしようという考え方は好ましくありませんが、逆に自分が一方的に相手に与えようとする考え方はその行為自体が長続きしませんし、また相手を堕落させてしまうのでやはり好ましくありません。
第三の視点は、ギブ&テイクです。
生態系とは、ギブ&テイクの完全な循環を言います。
植物が光合成で養分をつくり、その植物を動物が食べる。動物が死ぬと、微生物が分解し、その養分を植物が取り入れる。
生態系は、すべての生命にとって永続可能な環境が維持されるために最も重要な概念です。
太陽と私たちの関係はどうでしょうか。
太陽から注がれる光を有り難く受け取る私たちの存在がもし無ければ、太陽は存在意義を失い消滅してしまうのです。ここでは、光を与える者と存在意義を与える者というギブ&テイクの相互関係があります。
あの世は肉体の無い意識の世界であり、すべてがひとつであるという認識が得られる「差取り」の世界です。
それに対して、この世は、あえて差を取らず、それぞれに違う役割と個性を持った別々な個体であることを認識する世界です。
その認識の上に立って、与えることと与えられることのバランスを取って生きることによって、全体が大きな繋がりになっていることを意識します。
三元法は地上の法則。三元法が物質的世界を安定させます。
三元法をしっかりと理解することで、私たちは地球人として地に足を付けて生きていけるのです。それがグランディングです。
私たちは体験を積み重ねることで次元上昇をしていける存在ですから、まずは「今ここ」の世界で地に足が付いていないとアセンションはありえないのです。
かといって、「ニュートラルでなければならない」という意識に陥ってしまうと、その時点で二元法に戻ってしまいます。「~ねばならない」という思考はすべてニュートラルから離れているのです。
大切なのは、自分が本当に喜びや情熱をもってやれること、ワクワクしながらやれることを見つけることです。
人生とは、自分が本当にやりたいことを探し続ける旅なのではないでしょうか。
その生き方を身に着けたときに、自然にニュートラルをマスターした状態になっているのでしょう。
注意しなければいけないことは、自分が喜びを感じることと他人が喜びを感じることは違うということです。
他人の意見や助言は参考にしてもそれに振り回されず、主体性が必要です。ここはエゴを発動させて、自分が本当は何をしたいのかということに意識を向けるのです。
エゴの仕事とは、皆さん一人ひとりが個別の経験を積めるようにすることです。
エゴは性格の構造であり、物質次元において経験を積むことを可能にします。
エゴを完全に手放してしまうと、肉体次元では存在できずに死んでしまいます。
-バシャール-
(やしろたかひろ)
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