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陰謀含みの皇位継承論争、女性宮家創設になぜ反対派と賛成派がいるのか?

陰謀含みの皇位継承論争、女性宮家創設になぜ反対派と賛成派がいるのか?

神武天皇陵

今回はニュース解説をしてみたいと思います。

『天皇陛下、生前退位の意向』
昨年に大きく取り上げられた報道のタイトルです。

天皇陛下にもご意思があるので、内々では政治的なご意見を言うことがあります。しかし、今の憲法では天皇が公式に政治発言をすることは出来ないことになっているため、本来このようなことは総理官邸と宮内庁と宮中が水面下で進めるものであり、マスコミはそれを知りえたとしても絶対に報道してはいけないものなのです。
ところが、昨年の参議院選挙が終わったタイミングで、本件はなぜかNHKにリークされました。事実上、NHKの違法行為です。
そしてその時に、ネット上では『これは憲法改正に反対する天皇陛下が自民党政権に対して起こしたクーデターだ!』というフェイクニュースが流れました。

さらに、まだ生きている天皇陛下の話題に「生前」という言葉を付けるという甚だ失礼な報道の仕方があったことも不可解です。
陛下が崩御すれば当然に新天皇が即位しますので、本件に関しては単に「退位」と言うだけで良いのです。さらに最も正しい言い方は「譲位」です。
このような一連の流れを見ると、必ずしも天皇陛下に対して好意を持っていない勢力が、何か特別な意図を持ってNHKを利用して動いたものとしか思えません。


それでも、天皇陛下に譲位をされたいというご意向があったこと自体は確かであるため、2019年4月30日の譲位へ向けて準備が進められています。
この件と並行して、共産党やリベラル左派から女性天皇と女性宮家の創設を促す意見が出ており、大きな論争を巻き起こしています。
ここで女性宮家創設問題を説明する前に、まず日本の天皇制の特徴について述べておきます。

初期天皇が誰であったかについては、神武天皇(紀元前660年)とする意見と崇神天皇(3,4世紀頃)とする意見があります。
第二次世界大戦後のGHQの方針に沿った現代の歴史学においては、神武天皇の典拠は神話等であるから実在していなかったとされてきましたが、神武東征ルートのほぼ全ての場所に説話や祭りという形で伝承が残されています。また、神武天皇が九州の邪馬台国の分家であったという説もあります。
いずれにしても、日本は現存する国家の中で王朝が一度も滅びずに続いた世界最古の国と言われています。その長い歴史の中で天皇はすべて男系です。


今の皇室典範では、『第1条 皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する』と表記されています。
父方の先祖を縦にたどって行けば初代天皇まで遡ることができるというのが、日本の国体の柱です。
そして、皇族の中で女子が民間人と結婚した場合には皇族の身分を離れるということになっています。

ところが、現在皇族に属している若い世代は皇位継承順位第3位の悠仁親王(ひさひとしんのう)を除けば女子ばかりであるため、その方々が民間に嫁いでしまうと悠仁親王が天皇に即位する頃にはお世話をする人が誰も居なくなってしまうのではないかという懸念が生じています。
この問題を論拠として出てきたのが、皇室典範を改正して女性天皇と女性宮家の両方を認めるべきではないかという意見です。

皇位継承順位

もし女性天皇が認められるようになれば、今の皇太子の子である愛子様が悠仁親王に代わって皇位継承順位第3位となる可能性があります。
愛子様が天皇に即位された時点では、まだ男系の女性天皇です。日本の歴史の中でこのような男系の女性天皇はかつて8人居られました。
しかし、問題になるのは、愛子様が民間人の男性と結婚して子供が生まれたとして、その子(男女不問)に皇位継承が認められた時です。その瞬間に、日本の歴史上初めて女系の天皇と女性が当主となる女性宮家が誕生することになるのです。このことは、過去2000年間も日本人が守り続けてきた万世男子一系という日本の皇室の伝統を一気に崩してしまうということであり、もしそうなれば天皇制そのものの意義が不明確になってしまいます。
すなわち、女性天皇の即位→女性宮家の創設という流れを作ることが、天皇制を廃止するためのステップとなるのです。


本件は西洋的な男女同権の考え方とは違う次元にあります。
日本の文化では男性には家の系統を守るという縦軸の働きがあり、女性には夫を支えて家庭を守るという横軸の働きがありました。
縦軸と横軸がクロスしたところに夫婦の関係があり、男女がそれぞれの役割を分担して縦軸と横軸を守ることによって家族の安泰、国家の安泰となります。そして、天皇はそのような生き方の手本として存在しています。

ところが近年は、社会全体の十文字クロスが変形してしまっています。
「タテ社会」という言葉があるように、男女同権理論の元に男性原理の社会構造の中に女性たちが組み込まれていき、女性が本来の女性性を発揮する場が無くなりました。
逆に、最近は男性の中に女性化傾向が見られてオネエブームなどと言われています。しかし、男性が女性の心を持って女装をしてみたところで、いくら頑張っても男性には子宮が無いので女性の代わりをすることは出来ないのです。

民間人の中で皇族と結婚することによって皇族になることが出来るのは女性だけです。男性には認められていないが、女性であれば民間人でも皇族になれるチャンスがあるのです。このことを民間人側の視点に立って西洋的に考えれば女尊男卑に見えます。
皇族女子が民間人と結婚すれば皇籍を離れて民間人になるという件を含めて考えると、皇族男子の役割が皇統という縦の繋がりを守ることであるのに対して、現在の皇族女子の役割には霊的な意味で天皇と国民という大きな横の繋がりを発展させていくことも含まれていることになります。


では、現実論に戻って、今の皇位継承問題を具体的にどうするかという問題についてですが、これは旧宮家の皇籍復帰ということで解決します。
宮号を賜った皇族の一家のことを「宮家」というのですが、日本には第二次世界大戦が終了するまで14の宮家がありました。
それがGHQの方針によって、3つの宮家だけを残して、それ以外の11の宮家(下図参照)が廃止され、それらに属していた人々は民間人にされてしまいました。

11の旧宮家

それでも、旧宮家の方々は、今でも菊栄親睦会(11宮家が皇籍離脱する際に昭和天皇の考えによって誕生した。)を通じて日本の皇室を守る活動を続けられています。そして、現在の旧宮家の中には若い独身男性が居ます。
日本はとっくに独立をしているのですから、GHQの意思で廃止された旧宮家を元に戻す時期なのではないでしょうか。

もしそれが出来ないのであれば、もうひとつの解決策として、皇室の女性が旧宮家の男性を養子に迎え入れるという方法もあります。
皇族の子孫が途絶える危機にある時に、ワンポイントリリーフとして遠縁の男系男子を養子にして万世一系を守るという知恵は古い昔からありました。

(やしろたかひろ) 



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