人は認知症体験で何を学んでいるのか
人は認知症体験で何を学んでいるのか
最近のフィンランドの脳神経学者グループの研究で、他人をけなしたり中傷したりする傾向の強い人、人は信用できないものだと考える傾向の強い人は自分の脳を傷つけやすく、認知症になるリスクが高まることが報告されています。
※SCIENCE WORLD REPORT
http://www.scienceworldreport.com/articles/15059/20140529/distrusting-cynical-hurting-brain-dementia-linked-distrust.htm
このレポートが物語っていることは、他人と対立することが私たちの人生の後半にネガティブな作用をもたらすということです。
過去に私が興味深く読んだ本の中に、生まれ変わりの研究書としてベストセラーになった「生き甲斐の創造」(福島大学教授(当時)飯田史彦著・1996年刊)という本がありました。
そこに書かれていた「私たちは人間関係を学ぶためにこの世に生まれてきた」というフレーズを読んだ時に、私は自分の中に抱えていた疑問の多くが一気に解消した思いがしました。
しかしその一方で、「では、人はなぜ認知症になるのだろうか? 脳が損傷している状態で人間関係など意識することができるのだろうか?」という、新たな疑問が噴出してしまったのです。
私はこの疑問について何日も考えていましたが答えが出なかったので、ある日の深夜に寝床に入った時にレム睡眠に近い状態でチャネリングに挑戦をしてみたら瞬間的にその答えが下りてきたのです。
その第一声は、「自分が人間であったことを思い出すためだ」というものでした。
内容を判りやすく言うと、「人生の途上で何らかの不幸があって被害者意識が強くなってしまった人は、物理的に健康な脳の状態では自分が周りの多くの人々との関係の中で生かされていることを感じることが難しくなっている。したがって、人生の後半で学びのためにあえて自己の脳に制約を与え、なおかつ自己を誰かの世話にならなければ生活していけない不自由な状態に置くことによって、人間関係を意識する」ということでした。
すなわち、認知症という体験の中でしっかりと人間関係について意識し、学ぶことが出来ているのです。
とは言っても、認知症体験など誰もしたくはないでしょう。
そういう体験をする必要の無い自分になるために、人と対立しない、戦わない思考を今から身に着けておきたいものです。
誰にでも好き嫌いはあります。嫌いな人を無理に受け入れる必要は無いと思いますが、その人から距離を置くという方法に留めて、相手の人格をけなしたり中傷したりするのは私はやめたいと思います。