弥栄-いやさかの会

沖縄にある言葉、弥勒世果報(みるくよがふ) とニライカナイ

沖縄にある言葉、弥勒世果報(みるくよがふ) とニライカナイ

ハイビスカス

沖縄には、弥勒世果報(みるくよがふ)という言葉があります。漢字をそのまま訳すと「ミロクの世がもたらす幸福」という意味になります。
これは、外来の弥勒信仰と、沖縄古来のニライカナイ信仰が合体して誕生したユートピア思想といわれています。

弥勒の一般的な認識は仏教における菩薩の一尊なのですが、沖縄には弥勒を善良な神とし、お釈迦様をずる賢い神とする伝承があります。
このことから、弥勒世果報の弥勒とは、仏教の弥勒菩薩というよりも古代ペルシャのミトラ教におけるマイトレーヤに近いものではないかと考えられます。

ニライカナイとは、沖縄の民間信仰において、東方の海のかなたにあり、美しい自然や穏やかな海に囲まれて人々が死後に魂が安息する楽園を指す言葉として使われています。
また、現世と往来できる所とされ、稲作や島人の祖先もここから渡来したとされています。
ニライカナイの神は、豊穣をもたらす琉球神道の主神です。

この二つの思想が合体した弥勒世果報の考え方は、沖縄が日本文化発祥の地であるとしています。
そして、人の世はこれから終末期を迎え、天の岩戸を開く作業は沖縄から始まり、沖縄がアジアの中心となるといいます。

弥勒世果報の思想体系の中には、人間の意識には青龍(生命)・黒龍(物質)・赤龍(英知)・白龍(経済)の4つの龍がいて、それぞれが正統性を持つというものがあります。
日本の天皇は黒龍を守る人間の代表であり、天岩戸と神武天皇生誕の地は沖縄にあるとします。

弥勒世果報は、第二次世界大戦中に米軍が上陸して激戦地となり、アメリカによる占領、そして今も米軍基地問題に揺れるという、苦難の歴史をもつ沖縄の人々の民族主義思想の現れでもあるのでしょう。

クマヤ洞窟


沖縄が日本国に併合されたのは明治時代です。

日本の本土では、弥生時代に豪族が現れて抗争を繰り返した後、ヤマト政権が統一権力を確立し、飛鳥時代以降に縄文的な思想や信仰を封じる政策が実行されていきました。

一方で沖縄は、日本の鎌倉時代に当たる12世紀頃から按司(あじ)とよばれる豪族が現れて抗争を繰り返し、尚巴志(しょうはし)が統一権力を確立して1429年に琉球王国が誕生しました。

いずれも、渡来系の豪族が現れる前までは平和な社会があったものと思われます。

古代の東北地方には縄文人の社会が繫栄し、そこに天と地を循環する水の守り神(龍神)であるアラハバキ信仰がありました。

豊穣をもたらす自然神を敬っていたという点で、琉球の古神道・ニライカナイ信仰と東北の古神道・アラハバキ信仰は共通しています。

東北には宮城という県名があり、その上に龍の字を付けると龍宮城になります。
沖縄県には宮城という苗字が多いそうです。
古い時代の日本列島には、南と北にユートピア=龍宮城があったと言えるでしょう。

どちらが日本文化発祥の地であったとしても、南と北が一心同体となったのが今の日本です。

私は、アジアの東の端=日の本(ひのもと)に存在した南北の古代アニミズムを現代社会に融合させることが出来れば、日本が世界の精神的なリーダー国になれるのではないかと考えています。

(やしろたかひろ) 


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