ママ、私ってかわいくなかった? 私を殴って笑う母の記憶。―児童虐待に見る現代
ママ、私ってかわいくなかった? 私を殴って笑う母の記憶。―児童虐待に見る現代
人は、過去の強いトラウマを解消するために、それと似た新しい記憶を「上書きする」という行為を無意識に行うことがあります。
これは不安障害や恐怖症、心的外傷後ストレス障害などの治療に用いられる「再体験療法」という心理療法を自発的に行っていることに近い行為なのですが、この療法は、かえってフラッシュバックを引き起こし悪化する恐れもあるため、専門家による指導が必要とされています。
上の動画で紹介されている「おみぃ子」さんは、子ども時代に母親からの虐待体験があります。
彼女は、自分の身体に大きなタトゥーを掘りました。
タトゥーという方法で自分の体にあえて針を入れることで、心と体に大きな痛みを感じた幼児期の辛い記憶に、新しい記憶を「上書き」しようとしたのかもしれません。
親からの虐待 →キャバ嬢 →精神疾患
私が過去に出会った女性の中でも心当たりがあり、これはお決まりのコースなのかと考えたりしながら、彼女の動画を涙しながら観ました。
虐待される子どもはもちろん気の毒ですが、虐待する側の親にも救われなければいけない何か問題のあるケースが多いと思います。
「おみぃ子」さんは、バブル崩壊後の「経済氷河期時代」といわれた時期に生まれた子供でもありました。
古き良き日本では、このような親子があったとしても、その地域社会や親族関係といったコミュニティが機能して、最悪の状況に至る前に何とか問題を解決する方法が取られていたのではないかと思います。
今はコミュニティが崩壊し、共同住宅に住んでいて隣人の顔も知らないという時代。この時代の家庭とは、いわば密室です。
人と人との繫がりはあてにならず、お金に頼るしか生きていくすべの無い社会になりました。
これから、世の中の建て直しが始まります。
(やしろたかひろ)
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