弥栄-いやさかの会

大家族の復活が国家財政を改善させる-スピリチュアル社会学【いやさかの会】

スピリチュアル社会学

スピリチュアル社会学

スピリチュアルとは生活すること。私たちが三次元と認識しているこの世に生きていること自体が、すでにスピリチュアルな状態です。この現実社会をしっかりと生きることで、人は霊的にも成長していきます。

大家族の復活が国家財政を改善させる

家族

少子化、超高齢化社会が進行する中で、日本の国家財政は医療保険や社会福祉の出費の増加によって、すでに破綻状態にあります。

財政再建のために政府が考えている対策は、消費税の引き上げや、企業の定年制度を改革させて高齢者を外で働かせること、また、女性を社会進出させて専業主婦を減らして外で働かさせることです。
ある意味で、若者も高齢者も男も女も区別しないボーダーレスな社会を目指すということなのですが、果たしてこれで人間が幸福に生きることができる社会になるでしょうか。

以下の二つの事例を参考にして、全く別の視点でこの問題を考えてみましょう。

中国・モソ族の女系大家族社会
http://iyasaka.saloon.jp/article/61662550.html

もし、国全体がモソ族のような家庭ばかりの社会だったら、福祉予算の問題など発生するでしょうか?
私は、日本国の財政が破綻する根本的な原因は、農業の衰退と経済機能の大都市一極集中、そしてそれらに伴う核家族化にあると考えています。

日本の昔の農村にあった大家族では、農業を営んでいれば現金収入が無くてもある程度の食糧を自給自足することができました。
もしお母さんの体調が悪くても、おばあちゃん、おじいちゃんが子供の世話をしてくれました。
おばあちゃん、おじいちゃんが働けなくなっても、お母さんとお父さんがその生活の面倒を見ていました。
さらに、そのような社会では近所付き合いも密だったので、困った時には地域の誰かが助けてくれるということもありました。

明治維新後の欧米化と第二次大戦後のアメリカ占領戦略により、日本の農業が衰退して工業国になったことが、大家族の崩壊が起こった原因です。
産業がほとんど農業しかなかった地方で、都市部への出稼ぎという形で核家族化は始まりました。
そしてそのような地方に在住する若者が専門学校や大学への入学、就職のために大都市へ移住していくという形で核家族化はさらに進行していきました。

画像の説明

経済機能の大都市一極集中と核家族化が発生させた社会現象は次のようなものです。
大都市を見れば、サラリーマンが狭い電車の中にすし詰め状態になっている通勤ラッシュの光景があります。都市生活は健康的とは言えません。
地方都市を見れぱ、4~6人の乗りの自家用車にたった一人で乗っている車が列になり交通渋滞を招いている光景があります。大都市部と比べて地方は電車やバスの便が少ないことも原因ですが、効率の悪いガソリンの消費です。

今の社会では、世帯ごとにエネルギーを消費しているので、核家族化社会では経済面でも資源活用の面でも非常に不効率です。
さらに、個々が別々に生活しているので家族が助け合うという機会が少なく、失業すれば失業保険に頼り、それも無くなれば生活保護に頼るしかないので、社会保障費も増えます。
もし片親世帯にでもなってしまったら、今の家庭には昔のようにおじいちゃんやおばあちゃんが同居していないので、子育てを福祉に頼るしかなくなります。
我が子と一緒に暮らしていない高齢者は、収入の問題や体力上の問題が生じれば、やはり福祉に頼るしかありません。
現行の年金制度は、昔の大家族制の社会の中で生まれた制度なので、そもそも高齢者が年金だけで生活するということは想定されていませんでした。

さらに、高齢者を家族ではなく医療や福祉が支える今の社会では、人間が人間として扱われない側面があります。
日本に寝たきり老人が多い理由のひとつは、高齢者が医療によって薬漬けにされていて、意図的に寝たきりにさせられているからです。
このような事態になっている理由も「国の福祉予算が足りないから」ということになっています。

老人保健施設は現代の姥捨て山
http://www.optimal-qol.net/?QBlog-20130404-1

国の税金で賄われる社会制度には限界があり、ここまで核家族化が進むと少しぐらい消費税を上げても追いつきません。
昔のセーフティネットは国の制度ではなく、家族だったのですから。

国家財政を立ち直らせるの解決策はあります。
それは、農業の復興、大都市一極集中の改革によって、核家族を減らすことです。
大家族が復活するような社会になれば、生活の不安、子育ての不安、老後の不安がなくなるので、少子化が止まり、景気が良くなります。
さらに、食糧自給率が高まりエネルギー効率も良くなるので、健康的でエコな社会が実現します。

(やしろたかひろ)

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