お金の話⑵ お金の話⑵ もう国の政策に頼らない‼庶民が国を変えていくコミュニティブーム
お金の話⑵ お金の話⑵ もう国の政策に頼らない‼庶民が国を変えていくコミュニティブーム
1. 農耕があった縄文時代に貧富の差が無かった理由
日本列島で稲作が始まったのは、かつては弥生時代からとされていましたが、近年では遺跡から弥生時代よりも古い稲作跡が見つかり、日本の稲作は縄文時代中期ごろには始まっていたことが分っています。
一般的には、人類の歴史において貧富の差が広がったのは、農耕が始まり個人で土地を所有するようになった時からと言われていますが、日本の縄文時代には特定の権利や富を独占するような支配者はいなかったと考えられています。
縄文人の社会では、個々の能力差によって取り分の大小が決まるようなこともありませんでした。
そのように推測される根拠は、集落跡に溝や塀などの区画や特別な構造の施設がないこと、財産を副葬した大きな墓などがないことなどからです。
すべて自然からいただいたものなので、みんなで平等に分かち合おうという意識が縄文人には浸透していたのです。
現代の税制にも、高所得者から多くの税金を徴収し、その資金を低所得者や社会的に支援が必要な人々に再分配するという分かち合いの理念が含まれています。
なのですが、そこには金融システムがもたらした矛盾もあることについて以下の記事で述べました。
お金の話⑴「国の借金」がどんどん増えていくおかしな仕組み
2. 今の税制は「労働は無価値」という考え方が前提となっている
現代の税制では、基本的に税金はお金が流通することによって発生します。
物品を譲り受けた場合でも、その価値をお金の額に換算して課税されますが、物と物とを等価交換した場合には無税です。
ところが、サラリーマンが労働をしてその賃金をもらった場合には、税制上は等価交換とはみなされず、いくら低賃金であったとしても収益とみなされて所得税の対象になります。
労働は無価値なので等価交換の対象にはならないというのが、税の考え方なのです。
また、日本国憲法には「勤労の義務」と「納税の義務」がセットで定められており、労働をしてお金をもらったら必ず税金を払うことが義務づけられています。
いっぽうで、自分で農耕をして作物を収穫したり、魚を捕って自分で消費した場合には、いくらたくさん食べても収益が発生したとはみなされず課税されません。
その作物や魚を他人に売ってお金を得た時にはじめて課税対象になります。
もともと経済は、物々交換から始まりました。
物と物との交換を円滑にするための道具として考案されたにすぎないお金が経済活動の目的になり、課税対象になっているのです。
縄文時代に重要だったことは、共同体の全員が生きていくために十分な量の物資があるということでした。
物が足りていれば、それを分かち合うことによって、全員が問題なく生きていくことができました。
ところが、貨幣経済が誕生した現代では、地球上の全人口を賄うのに十分な食糧のストックがあったとしても、お金を持っていない人々はそれを食べることが出来ずに飢えるしかなく、そのいっぽうで、誰にも買われなかった食糧が賞味期限切れで大量に廃棄されるという事態が起きています。
このような現代社会の矛盾を解決するための解決策は、私たちが縄文的な意識を取り戻すことしかありません。
世の中には、仕事をしたくても出来ないという人たちもいます。
みんなで分かち合って、余ったものを無駄に廃棄しないという意識があれば、本来お金は必要ないのです。
3. 「自律分散型」がブームになる
そこで、これからブームになる可能性が高いのが「自律分散型」という生き方です。
※DAO(ダオ): Decentralized Autonomous Organization(自立分散型組織)の略
自律分散型とは、中央集権型の反対語です。お金や政府の施策に依存しなくても生きていける、小規模な集団を作っていくことをいいます。
エコビレッジは、資本家と賃金労働者の二極対立によって成り立っている今の社会システムから抜け出して、生産者層の割合を増やしていき、お金よりも人間関係が資産になる環境を作っていく活動です。
例えば、食糧を生産したり加工したりする人、衣類を作る人、家を作る人などが集まってひとつのコミュニティを作り、家族のような関係を持ち、お金のやりとりをせずに物品の譲り合いをしながら生活することが出来たらどうでしょうか。
すべてのものを自給することは難しいので現金収入をゼロにするわけにはいきませんが、所得税や消費税の支払いを大幅に減らすことができます。
実際に、すでにそのように暮らしている人々のコミュニティがあります。
複数のコミュニティが連携して、不足している物や人材を交換することができるようにすれば、さらに機能的になります。
そして、そのコミュニティ間で地域通貨を使えるようにすれば良いと思います。
お金は相手に対する感謝の気持ちを物質化したものであり、貯めることではなく流通させてこそ意味があり、自分と周りの人々が一緒に幸せになるために使うものだということを証明するのが地域通貨です。
税法上、地域通貨のやり取りも課税対象になるのですが、現代の矛盾した金融システムの枠外で流通する通貨になるので、あえて地域通貨を使うことが社会に対するアピールになります。
ただ、地域通貨の運用は商工会などが主体にならないとなかなか成功しない場合が多いようです。
しかし私は、エコビレッジが発行する地域通貨をうまく運用できるアイデアを持っています。
4. 庶民の草の根活動が国を変えていく
多くの人々が自給自足型の暮らしをするようになれば、当然に政府の税収は減少します。
そうなれば、政治は大規模な改革に迫られます。
日本政府の税金の使い道をみると、年金、医療、介護、福祉などの社会保障費が全体の約3分の1を占め、最大の支出項目となっています。
これらが増えているのは高齢化や核家族化が主な原因ですが、エコビレッジのように皆が健康的な生活を送り、家族のように支え合うコミュニティがたくさんできれば、国の社会保障費の支出は減っていくはずです。
さらに、税金の使い道の中で、国の借金である国債の元利払いに充てられる費用も膨大です。
これは政府が通貨発行権を持っていないことの弊害ではあるのですが、円建ての借金が増えても国家財政が破綻することはないということを、すでに与野党の多くの政治家たちが理解をし始めています。
いずれにしても、近い将来にはAIによって人間の仕事は奪われていくので、個人から国家へ支払われる所得税の総額は否応なしに減少していきます。
さらに、ベーシックインカムを導入しなければいけないタイミングがくるので、今の経済の仕組みは持続可能ではありません。
私たち庶民は政治に対して批判をするだけではなく、自分たちで自立した生き方を実践していけば、それが国を変える力になるということに気づかなければなりません。
私も、コミュニティ運動を始めたいと考えています。
新しいコミュニティを作ることを考えておられる方など、どうぞ力をお貸しください。
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コミュニティ共同創造 -DAO弥栄プロジェクト
(やしろたかひろ)
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